癒しの翼
『テイルズオブシンフォニア』のロイド受けで小説を書いていきたいと思います。 今、はまっているのは、ルクロイとゼロロイです。 コメントなど頂けると、励みになります!!
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こんにちは。
かなり遅れて『シンフォニア』を知り、ロイド君が大好きになった飛翔と申します。
同士の方は、是非よろしくお願いします!
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2025/09/02 (Tue)
2008.12.09
再会は偶然の闇の中で
「お疲れ様、クラトス、ユアン。」
ステージから控室へと戻ってきた二人にタオルを渡しながら、長く明るい緑色の髪の女性が穏やかに微笑む。
「あぁ、すまないなマーテル。」
マーテル、と呼ばれた女性は、自分に礼を言ってタオルを受け取った青い長髪の男に視線を向けた後、もう一人の男の方へと視線を向ける。
「………・。」
視線を向けられている男は、それに気付いているはずなのに、反応を返さない。
「タオル、置いておくから使ってね、クラトス。」
少し困ったように笑いながら、マーテルはクラトスの前のテーブルにタオルを置いた。
左の方の前髪が長めの男、クラトスは、少し顔を俯かせている為、表情はうかがえない。
だが、青い髪の男、ユアンにもマーテルにも、彼は今、無表情である事が解っていた。
―――クラトス・アウリオン、彼は10年以上も前、愛する妻子を失った時より、殆どの表情を失った―――
「ユアン様、クラトス様、車の準備が出来ました。」
しばらくした後、ユアン専属のマネージャーであるボータという体格の良い男が控室にやってきて、声をかけてきた。
先導するボータのすぐ後ろに、ユアンとマーテルが続き、その後ろからクラトスが無言のまま歩む。
二人のコンサートが終わってから、既に一時間は経っていたが、ファンは、いつどこに現れるか分からない。
ただでさえ、二人は人気の歌手だった。
裏口から会場を出、陽も隠れた薄暗い中を少し歩く四人。
辺りは静寂が支配していたが、突然、バタバタと慌ただしい足音が響き出す。
が、明かりが街灯くらいしかない中、騒がしい足音の主の姿ははっきりとは見えない。
その足音はどんどん四人に近付いてきて…。
「っ!」
「ぅわぁっ!」
見事にクラトスに激突した。
「クラトっ!」
慌ただしい足音が後ろのクラトスの所で止まった事に、ユアンが名前を呼ぼうとしたが、隣にいたマーテルに口を押さえられる。
繰り返すが、ユアンとクラトスは人気の歌手だ。
その名は、知れ渡っている。
そんなユアンとマーテルを他所に、クラトスは、激突してきた物体…いや、人物をしっかりと支えていた。
「ってて…。」
クラトスの胸くらいの高さの位置にある頭は、髪の毛が逆立っていて、クラトスの顎にそれらが当たってくすぐったい。
「…大丈夫か?」
その者の両肩に手を添える事で支えとしていた、クラトスは、その人物に声をかける。
すると、その細く頼りない肩を持つ人物の体がビクッと跳ねる。
「あ、ご、ごめん!!俺、ちゃんと前見てなくて…。急いでて…。」
慌て出したその人物…どうやら少年のようだ…は、必死に言葉を紡ぐが、文章になっていない。
「とにかく、ごめんなっ!」
クラトスの手から離れ、少年はどうやら頭を下げたようだった。
いい訳を始めたかと、思えば投げ出し、そうかと思えば、待っていたのは素直な謝罪で。
思わずクラトスは口元ゆがめた。
「いや、私も不注意であったしな。お互い、次は気をつけるとしよう。」
クラトスの言葉に、少年は顔を上げ、クラトスを見上げた。
街灯のかすかな明かりの中、サングラス越しに見える少年の顔は、安心したような顔だった。
「あぁ、そうするよ!じゃぁな!」
元気よく、そう言うと、少年はまた暗がりの中を駈け出して行った。
少年の後ろ姿が遠ざかるにつれ、その背中が闇に隠れていく。
「大丈夫か?」
ユアンが、クラトスの前までやってきて、クラトスに訊ねるが、クラトスは視線は少年に向けたまま、ただ一言、
「あぁ。」
とだけ答えた。
「どうかしたの?」
マーテルも心配して、クラトスの方へやってくる。
彼女の言葉に、クラトスは、久しく見せていなかった穏やかで…どこか笑みを浮かべた顔を見せた。
「いや…。ロイドが…もし生きていたら、あの位の少年であっただろうかと…な。」
「「…………。」」
クラトスの浮かべている笑みの正しい意味を、二人が理解する事は出来ない。
二人は黙り込むしか出来なかった。
「お乗りください。」
そんな三人に向かって、ボータが声をかけた。
どうやら、もう車の前にまでたどり着いていたらしい。
マーテルが助手席に乗り、ユアンが後部座席へ。
クラトスもユアンに続こうとした時、遠くで叫ぶ声が聞こえてきた。
「ロイドーーーー!!!もぅ!遅いよ!!!」
「わりぃ、ジーニアス!これでも急いだんだけどさ。」
―――『ロイド』? 今、ロイドと聞こえた気がしたのは…私の気のせいか…?
『ロイド』、私の…たった一人の息子… ―――。
車のドアに、手をかけた状態で固まるクラトスに、追い討ちのように、更に声が聞こえる。
「時間にはもっとゆとりを持ってよね!ほんっとにロイドはぁ~!!!」
「クラトス?どうした、早く乗―――!?」
ユアンが喋り終える前に、クラトスは駈け出した。
クラトスは、先程の会話が聞こえた辺り…ぶつかってきた少年が向かった方へと向う。
やがて…先程の少年と、その隣にもう一人の少年が一緒に歩いているのが見える。
近付くのも躊躇われて、クラトスの脚が凍りついていると、少年たちの笑い声が聞こえてきた。
そして、彼らは名を呼び合いながら、ふざけ合う。
―――あぁ、先程の少年はロイドという名なのだな…―――
クラトスはそれだけを確認した後、すぐに車へと戻った…。
今、クラトスの頭の中は、ロイドという少年の事でいっぱいになっていた。
もしかしたら…と、かすかな期待を胸に秘めて…。
もう…ずっと前に諦めて、償いのように生きてきたクラトスは、今、十数年ぶりの光を見つけたような気がしていた。
**********************
いえ、恋愛要素を親子に入れるつもりはないのですが、親子も大好きなんです。
皆様、ご存知かも知れませんが、声優さん繋がりという事で、クラトスとユアンが歌手してます(笑)
グループ名はさながら…『ツーハァツ』とでも?(汗)
この親子はシリーズ化すると思われます!
ゼロロイ or ルクロイを読むために、お越し下さった方には、申し訳ありません!(汗)
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2008/12/09 (Tue)
親子(現代+パロ)
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